王道なんて逸らしてしまえ



「えーと、榊(さかき)くん、おはよう。そして今日はおっしゃる通り水色です。どうも」


にへらと愛想笑いをしてわたしは挨拶した。

わたしはこの榊蓮(さかきれん)が苦手なのだ。


理由はーーー








「神田さんって面白いね。俺、朝から神田さんに会えてラッキーかも」










外国暮らしのせいかいちいち甘くてさぶいからである。




「アー、ウン、ソダネ、ヨカッタネ、ジャ、マタ」

わたしは氷点下の表情でカタコトでそう言ってその場を離れようとした。


「神田さん相変わらず冷たいねー。俺にそんな態度なのクラスで神田さんくらいだよ」


クスクスと笑いながら榊は校門をよじ登った。

スマートにしてるけどこいつも遅刻なんだよな普通に。