私が恋した愛しい彼。

中学3年の時に、父親と話をした。








高校について。



「親として話がしたい。」




と、言っていた。




貴方を親だなんて思ったこと、一度もありませんなんて言えなくて、リビングに二人、話をした。






中学最後に怪我をしたこと、散々言われた。

思い出したくもないのに。

膝の手術の跡を見るたびに泣いてしまうのに。



父親は、私が部活のエースだとみんなが言っていた。と、私に話してきた。


私はそんなエースなんて器じゃないのに。

父親は、きっと自分の娘のことを褒められたから、自分が褒められた気でいるんだろう。



散々部活のこと馬鹿にしてきて、協力もしてくれなかったくせに。




「お前は人に恵まれていない」と言われ続けてきた。

確かに、私の代の部活は、みんなダラダラ声も出さずにやっていた。注意しても聞かず、準備も私と後輩がやっていた始末だ。
部長も一緒になって部員と話をしていて、練習中はほとんど無駄話で潰れた。

でも、私が怪我をしたとき、「県大会に連れていく」と泣きながら言ってくれたとき、人に恵まれていると感じた。


むしろ、父親に恵まれていないと思った。










だから、生まれ変わるなら温かい家族の中で暮らしたい。