私が恋した愛しい彼。

夜。


トントン



私の部屋の扉がノックされた。



はい、と返事をする前に開けるのはお母さんの癖。





「みいちゃーん?ベッド貸してー!」




今日は、父親と会ってないのか機嫌がいい。



「やだ!お母さん、私の枕とクッションにヨダレつけるじゃん!」




と言ったのに、お母さんは私のベッドにダイブする。



自分の部屋で寝てよ。って、言いたいけど、可哀想なことに父親と同じ部屋だからしょうがない。





「お母さん、明日から韓国行くからよろしくねー。」



そう言っても、シーンとしてるお母さん。



寝てるのかなって、覗くとまだ起きていた。






「聞いてるのー?」



頬を引っ張っても反応しない。




「お母さ「いってらっしゃーい、気をつけてね。」どうでもいい時に電話とかしてこないでね。」





普通の返事をしたお母さん。
なんなの、情緒不安定ですか?




「私もう寝るから、そろそろ出てってー。22時から2時はシンデレラタイムなの!」



はいはい、と渋々出ていくお母さん。ごめんね、でも、寝ないといけないのよ。







電気を消して、目を閉じる。
静か。
落ち着くの。
だけど、心細い気もする。





最近、自分でも変わったなって思う。



女の子から触られるのもダメだったのに、今では自分からなら触れるようになったし、男の人…って言っても椎名くん限定だけど話せるようになった。


変わった、よね。








明後日は、クラッシャーに会える。




ソジュンさん待っててください!!









目を閉じた時には、1階から怒鳴り声が聞こえた。




私は怖くて、耳を塞ぎ、ギュッと目を瞑った。