いつ頃だろうか、いつも楽しくて爽やかだった人生がいつのまにか絶望で途方もないものになってしまった。

なんでこんなに生きにくいのだろう。
なんでこんなに何もできないんだろう。
心の中はいつも不安でいっぱい。

誰もママでさえも、僕の気持ちを分かってくれない。
そして誰もこの暗闇から導いてくる人もいないんだ。

今までの12年間、
いくら努力しても、どんな高価な本、高価な塾を買っても結局あんまり効果はなく。かえって自分の無能力さに絶望するだけだった。

この物語は無能力でバカでデクノボーの僕が努力で自分に足りないものを克服することをキッパリとあきらめ、できないことをキッパリとあきらめることに注力する発達障害児14歳ケイ君のストーリーである。