そう思っていると、晴彦くんは「ちなみに」と言う。


「一年はレギュラーになれないんだって」

「あ~。そういうことなんだ~!」


あたしが目を丸くしていると、晴彦くんは笑顔。

なるほど、そういう学校も少なくないよね。


「それに、俺は入部が遅れたしな」


晴彦くんが遠くを眺めて言う。
あたしは目を丸くしていた。


「なんで?」

「彼女ができてたから」

「は?彼女?」


晴彦くんはなんとなく鼻を高くしていた。

……いやいや。
彼女がいたからなんで入部が遅れるのよ?