瞳の奥


夕陽のおいしい昼ご飯を食べてると、気がつけば女子達に囲まれおり、
私を睨みつけられた。

おいしさ半減~。

はあー。

朝兄は仕事でもういなくなり、女子群は減った。

けど、夕陽ファンはまだいたが、おじさんファンも新たに誕生した感じだ。

ここにいたくないなー。
私はさっさと食べ終わり立ち去ろうとするとき

「夜絵ー。」

沙羅が女子群のところを割って入って来た。後ろには理恵。パン食い競争でゲットした食いかけのあんパンを片手に持っていた。

「夜絵ちゃん、友達?紹介してよ。」

おじさんが私に言う。


「この子はさっき二人三脚一緒に出てた沙羅、こっちは、理恵。」


「夜絵ちゃんと仲良くしてくれてありがとね。たしか友ちゃん?って子いなかったけ?」

「うん。あの子リレーに出るから今はいないんだー。」

「そうか。残念、会いたかったな~。あっ、そうだ。夜絵ちゃん、沙羅ちゃん、理恵ちゃん、一緒に写真撮ろうよ。」

「いいねー、おじさん。」

珍しくいいこと言ってくれたー。

「あのー、平井くんのお父さんもどうですか?」

沙羅がおじさんに尋ねる。

それって、おじさんが沙羅の好みだっていうことか。

「いいの??」

「いいから入ったら?」

「やったー、久しぶりに若い女の子達の写真だー。」

強い目線を感じる。

女子群だ。

やばい!怖

「俺も写る!!」

夕陽!!

お前も来たらやばいって。

女子群を見ると、般若じゃん。

「夕陽くんも写ろ!!」
理恵もルンルンじゃん。

「ありがとね。理恵ちゃん。」

夕陽が理恵に言うと、顔を真っ赤にし、思考停止してしまった。

「昼兄はどう?」

隠居したじいさんのようにお茶を飲んでいる。

家族以外がいると、影が薄くなり、言葉数も減る。

「俺はいいや。撮る役するよ。」

お茶を置き、スマホを取り出す。


おじさん、夜絵、私、理恵、夕陽の順に並んだ。

「いくぞ、はい、チーズ...。」

パシャ

















沙羅の目が輝く。

「そうそう。」