「せっかくだから、たかーいピアス買ってもらお。お昼も夜もご馳走してもらお。」 「しかたねぇな」 「しかたねぇじゃないでしょ?仁。」 ニコニコしながら、仁の顔を見る。 「目、笑ってねぇから。行くぞ。」 私たちは揃って家を出る。 いつも通りの休日。 いつも通り隣にいる仁。 何も変わらない日常だと思ってた。 この時までは。