「お主の心の声くらい聞こえておる。時の神だと証明する為にここではやりづらいから貴様の部屋へ連れていけと言うておる。」

本当に心の声が読めるのだろうか？
先程、翠が愚痴ったことがまるで分かっているようだった。

（本当に神様なのか？それを知りたいなら僕の家に連れていくしか無いのか…。まぁ、変な事しようとしたら、追い出せばいいか。）

「分かった。部屋へ連れて行ってやる。だから、お前が時の神だって証明してみせろよな。そしたら、信用してやる。」

「生意気な。まぁ、良い。連れていけ。」

（こんなチビ猫なら首根っこ掴んで飛ばすこともできるしな。乱暴はしたくないけど…。変な事をしたらやむを得ん。）

クロノスが翠を睨んだ。

心を読むのはやめてもらいたい。

プライバシーの心外だ。

そんなことを考えながら、クロノスの横を歩いた。