けれど、ガチャっと玄関の開く音がして
否応なしに体がビクッと反応する。
樹が帰ってきた…。
私は無意識のうちにドアに背中をつけて、
開かないようにと押さえていた。
トントントン
階段を上がる足音が聞こえてきて、
じんわりと冷や汗をかいてる事に気付いた。
トントントン
お願いだから、まっすぐ自分の部屋に入って。
必死に心の中で祈る。
トントントン…パタン
私の祈りが通じたのか、樹は自分の部屋へと入っていった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…