さっきの店員さんとの会話といい、この部屋に通されたところを見ると、

晴也はこのお店の常連なんだろう。


こんなところに来たのは初めてだし、

私はソワソワと落ち着かない。


「この後どうする?早いけどランチにでも行く?」

「あー、うん…。」


はっきり言って、あんまり晴也の話を聞いていなかった。


ただ早く場違いなこのお店から出たかった。


少しして最初に声をかけてきた店員さんが、

何着も服を持って部屋に入ってきた。


「大変お待たせしました。


ご用意させていただきましたので、ご試着の方をいかがですか?」