しばらく抱き合っていた私達だけど、 ゆっくりと離れ見つめ合う。 今にも好きと言ってしまいそうになるのを、 グッとこらえた。 徐々に晴也の顔が近付いてきて、 すんでの所で私は顔を横に向けた。 「陽菜ちゃん…?」 悲しそうな晴也の声。 「ダメ…。私は汚れてる。 だから本当は晴也に触れちゃいけないの。 ごめんなさい。 それに、晴也には…彼女がいるじゃん。」 「亜紀には愛情はない。」 「でも…ダメ。」