幸せの晴れ



フワッ


私はその人に抱きしめられた。


「…晴也。」


私は必死に晴也にしがみついた。


「もう大丈夫。安心して。」


背中をトントントンと叩きながら、

しっかりと抱きしめてくれている晴也。


私は子供に戻ってしまったかのように声をあげて泣いた。


しばらく抱き合っていた私達。


晴也に包まれていると安心する。


私は泣き止む事が出来た。


体が離れ、晴也は私の全身を見た。


小さな外灯の明かりでも、私の足から血が出ているのがわかる。


「足、大丈夫?とりあえず俺の家に行こう。」


そう言って、私をおんぶしてくれた。