好きじゃなくても親の為、会社の為に犠牲になるんだ。 この時ばかりは晴也があわれで仕方なかった。 というか、何で私はこの男と話をしているんだろう。 晴也の前だと気がゆるんでしまう。 私は慌てて立ち上がる。 そんな私を晴也は不思議そうに見ていた。 「私、もう教室戻る。彼女の事、頼んだから。」 私はそれだけ言うと屋上をあとにした。 昨日、自分から晴也を突き放したのに、 晴也といる事に安心してる自分が怖い。