晴也はシュンとして私の横に座った。 「それにしても、愛されてるんだね。」 ちょっとバカにした言い方をしたのに、 「向こうは俺の事好きみたいだけど、 俺は亜紀に対して愛はない。」 真面目な顔で晴也はそう言った。 「でも、付き合ってるんでしょ?」 「親が決めた相手だから。 ほら、俺って将来は会社継がなきゃいけないだろ? だから、いいとこの娘を嫁にとらなくちゃいけなくてさ。」 そういう事か。