何も考えず空をボーッと眺めていて、

心地良い風に気付けば眠ってしまった。


「…ちゃん、…なちゃん。」


誰かの声が聞こえた気がして目を開けると、

目の前に晴也の顔。


「わぁ。」


驚いて大きな事を出してしまった。


「おはよう、陽菜ちゃん。よく眠ってたね。」


昨日の事を思い出し私は下を向く。


「…亜紀がなんか言ったみたいだけど、ごめんね。」


晴也は頭を下げた。


「あー、別にいいよ。

でも、私にあんたを取られると思ってるみたいだから、

それはナイって言っといて。」

「本当にごめん。注意しとく。」