「父親は産まれる前からいなくて、

母親とおばぁちゃんの3人暮らしだったの。

でも、私が4歳になったばかりの頃、

母親が突然いなくなって。

その後はおばぁちゃんと2人の生活で、

でもそのおばぁちゃんも小6の時に死んじゃったんだ。

で、身寄りが母親のお姉さんしかいなくて引き取られたんだけど、

まぁ私は邪魔者だから色々あるわけ。

何もかも面倒くさくて1人が楽なの。わかった?」


私は早口で一気に話した。


黙って聞いていた晴也だったけど、

次の瞬間、私は晴也に抱きしめられていた。


「…ちょっと、何?」