しばらく歌っていた晴也は満足したのか歌うのをやめた。
「陽菜ちゃんは、昔から1人が好きなの?」
私の顔をうかがいながら、そう聞いてきた。
「1人が楽だから。」
「友達いた事ないの?」
「ない。」
「じゃあ俺と友達になろうよ。」
「何で…?」
晴也の言葉はあまりに突然で、
どうしたらいいのかわからなかった。
「何でって。俺達もう仲良しじゃん。」
そう言った晴也は少し照れていて、何だか可笑しかった。
「あんたってどうしてそこまでポジティブなの?
私、散々ほっといてって言ってたのに。」
思わず笑ってしまった私。

