私は慌ててその胸を押し、体勢を立て直す。
そんな私に
「ごめんね、ビックリさせて。」
と、晴也は謝ってきた。
「…何?」
私は軽く晴也を睨む。
「陽菜ちゃん、今日暇?
2人で遊びに行かない?」
屋上での出来事がなかったかのように、
明るく話しかけてくる。
「例え暇でも、あんたとなんか遊ばない。」
そう言って私は歩きだした。
なのに、晴也は私の隣をついてくる。
話しかけてくるわけでもなくただついてきて、
結局街まで来てしまった。
マンガ喫茶で時間を潰そうと思いお店の中に入ろうとしたら、
晴也は私の腕を引っ張り3軒先のカラオケ店へと入っていった。

