慌てて駆け寄ってきたおばさんによって、

カッターを取り上げられ手首を止血される。


私…死ねなかった…。


その後、おばさんが手首の処置をしてくれて、

私が切った手首は傷が浅く全く死ねるわけがなかった事を知った。


おばさんは包帯を巻きながら、


「もう2度と面倒な事はしないでちょうだい。」


と、一言。


改めて私はお荷物なんだと思い知る。


樹はその後も何度も私を抱いた。


けれど、私がその事をおじさんやおばさんに言う事はなかった。


おばさんにはお手伝いさんのようにこき使われ、

樹にはおもちゃのように扱われる。


結局、私は何の為に生きているんだろう―――