「えっ?」


“ありがとう”の意味がわからず聞き返す。


「会社の為、俺の為に今日の日を設けてくれてありがとう。」

「ううん。
私にはこれぐらいしか出来ないから。」


すると晴也は立ち上がり私の前まで来て、


「本当にありがとう。
普段は照れくさくて言わないけど…愛してる。」


そっと口づけを交わす。


唇と唇が離れて私の顔を見た晴也は、


「ちょっ…えっ…陽菜ちゃん?
何で泣いてるの?」


慌てている。


「私…すごく幸せだなぁって思ったの。」