「陽菜ちゃんがお母さんに会いたいなら、会う機会も作るけどどうする?」

「少し考えさせて。」


正直、頭の中がゴチャゴチャで私には少し冷静になる時間が必要だった。


そして、悩みに悩んだ末、私は母と会う事を決めた。


約束の時間に約束の場所へ、私は晴也と晴陽と共に向かった。


約束の場所に行くと中年の男女が並んで座っている。


「お母さん…?」


私が呼びかけると女性の方は泣きながら立ち上がり、


「陽菜ちゃん…。」


私に抱き着いてくる。


その瞬間、私の目からもどっと涙が流れ出す。


「ごめんなさい。
…ごめんなさい。」


母はひたすら謝っていた。