「私と陽菜ちゃんは主従関係にあるんだ。」


私の言葉をさえぎり、清水さんが話しだす。


「主従関係?」


「そうだ。
私はマンションを借りているんだがそこに住み込みで働いてもらってる。」

「はぁ?」


意味がわからないとでも言いたげな晴也。


「つまり私が生活費を出す代わりに陽菜ちゃんには部屋の掃除をしてもらってるんだよ。」

「いつから?」

「4年近くになるな。」

「4年って学校辞めてすぐって事?」


晴也の顔が私へと向く。


「私、夏休みが終わる1週間ぐらい前におばさんの家から出たんだけど、その時から。」