黙ってしまった時点で“そうです”と言ってるようなものだけど、何も言えなかった。


「何で教えてくれなかったの?」

「………」

「言ってくれたら1人でなんか産ませなかったのに。」

「何も言わず勝手に産んでごめんなさい。
でも、晴也には彼女がいたし背負ってるものがあったじゃない。」

「そんなのどうだっていいよ。
全てを投げ出しても陽菜ちゃんの側に居たよ。」


その言葉を聞いて、私はただ泣く事しか出来なかった。


別れ際、


「父親だと言わなくてもいい。
けど、俺もあの子の成長を見ていきたい。」


と、晴也は言った。