「ごめん。」


私はそれしか言えず下を向く。


「聞きたい事は色々あるけど、元気そうで安心した。」


晴也の声はやっぱり優しくて、それだけで私は泣きそうになってしまう。


「結婚したの?」


突然にそう問われ、思わず顔を上げる。


目と目が合ったまま、私はただ首を横に振った。


「じゃあ1人で育ててるの?」

「1人ではない。
援助してくれてる人がいる。」

「そうなんだ。
子供はいくつなの?」

「3歳。」

「3歳か。
って事は、子供が出来たから学校辞めたの?」


晴也は身を乗り出すように聞いてきた。