感謝の気持ちはいつもあったし、
早くおばぁちゃんにラクをさせてあげたい。
そう思っていた。
だから私は、その温泉旅行から帰ってくると前以上にお手伝いを頑張った。
料理だって、洗濯だって、掃除だって。
私が大人になった時、困らないようにと全部教えてくれたおばぁちゃん。
そうやって私とおばぁちゃんは2人きりで力を合わせて頑張っていた。
私が大人になって働くようになったら、
おばぁちゃんにはゆっくりしてもらおうと考えていたのに。
私はおばぁちゃんに何一つしてあげる事も出来ず、
別れはある日突然やってきた。
それは私が小学6年生の秋だった…。

