「ですから、貴女を藤の君と、お呼び申し上げましょう。貴女様が、お嫌でないならば、ね。」
「藤の君………名を、下さるのか、有難や。いや、本当に申し訳ないと思っておるのだ。こんなに宜しそうなものを着せて、この邸に置いて頂きましてね。どう、御礼をすればよいのやら。そち、教えて下され。」
倭は、あたくし、と驚いた顔をしている。
「私は、人に助けられたことなど、無かった。侍女はいたが、感謝を申し上げたことも無かった。私よりも良い者などは、いないと思っておったからな。」
「深窓の姫君でいらっしゃったのですね。」
「さぁ、そこまでは知らぬが。」
「藤の君………名を、下さるのか、有難や。いや、本当に申し訳ないと思っておるのだ。こんなに宜しそうなものを着せて、この邸に置いて頂きましてね。どう、御礼をすればよいのやら。そち、教えて下され。」
倭は、あたくし、と驚いた顔をしている。
「私は、人に助けられたことなど、無かった。侍女はいたが、感謝を申し上げたことも無かった。私よりも良い者などは、いないと思っておったからな。」
「深窓の姫君でいらっしゃったのですね。」
「さぁ、そこまでは知らぬが。」


