光るライトに鳴り響くコール
男女の笑い声。
ここは、龍華のアジト
サキ「あー!結衣お帰り~~」
ヤマト「おっ!やっと戻ったかー」
ベンツの窓から身を乗り出して声をかけてきたのは、うちと同じトップ候補の安斎紗葵(アンザイ サキ)と1代目幹部の1人、堤稜人(ツツミ ヤマト)くん。
『ただいま戻りましたよーっと』
稜人くんと紗葵に軽く手を挙げて、うちもベンツの後部座席に乗り込んだ。
『瑛叶くん煙草買ってきたで』
エイト「さんきゅ」
助手席に座ってる瑛叶くんにコンビニで買ってきた煙草を渡した。
瑛叶くんは龍華の総長で、うちの命の恩人。
本当に信頼してる人。
『紗葵、ライター貸して』
サキ「うちが付けたげるな!」
『ありがとー』
紗葵に火をつけてもらった煙草を咥えて空を見上げる。
確かあの日もこんな空やったな。
真っ黒な夜空に星が沢山光ってて。
うちは…海にいた。