ピピピッ 脇に挟んだ体温計が音を鳴らす。 「38.6度………最悪……。」 楓ちゃんと話してから2週間が経ったある日。 あたしは熱をだしてしまった。 今も体は重く、ぼーっとしている。 「優香、すごい熱ね……。 お母さん今日はどうしても外せない用があるんだけど………1人で大丈夫?」 「大丈夫だよ。もう高校生なんだし。」 お母さんに心配かけさせないように、わざと明るく言う。 そしてお母さんは出かけに行った……。