「優香!何もされなかった!?」
……教室に戻るなり、あたしの元へ駆けつけてきた雪。
相当心配してくれたんだろうな。
「全然大丈夫だよ。普通に話してただけだから。」
「本当に?なら良かった……。」
雪は安心した顔をした。
雪はいつもこんなあたしのそばにいてくれる。
雪に助けられてばっかだなぁって、今改めて思う。
「雪、いつもありがとう。」
あたし、もう逃げずに前に進むから。
途中で折れそうになっても、絶対諦めないから。
「何?急にどうしたの?」
「別に!なんとなくお礼言いたくなっただけ。」
「何それ〜!」
雪は何かを察したのか、さっきと違って明るくあたしと接した。



