そんなある日の帰り道。 俺は1人で帰っていたら、明希の兄とばったり会った。 頭を下げてその場を去ろうとしたら突然呼び止められる。 「ちょっと待って……!」 「………何ですか?」 明希の兄は。この前みたいな冷たい表情ではなかった。 「この間は優香ちゃんにあんなこと言って傷つけてしまってすまない……!」 明希の兄は俺に向かって頭を下げる。 その時に、この人は本当は心優しい人なんだなと思った。