「そんな……優希くんは悪くないです。」










そうだ、優希くんは悪くない。
だって明希と同じ家族なんだから。











「あたしのことは気にしないでください。
本当に大丈夫ですから!」










あたしはできるだけ自然に笑う。











無理して笑ってるって、思われないように………。










「優香ちゃん………。」










まだ優希くんは切なげにあたしを見ている。











「ほらっ、もう帰りましょう!」










あたしは泣きそうになるのをぐっと我慢し、再び歩き出した。











今度は優希くんの前を。