しばらくの間沈黙が流れたけど、突然優希くんが立ち止まり、振り向いた。
「優香ちゃん……!
この間はごめん……!!」
そう言って頭を下げる優希くん。
「えっ………?」
「あの後、冷静になってやっと気づいたんだ。俺、なんて事を優香ちゃんに言ってしまったんだろうって。
傷ついてるのは……悲しんでるのは、いつもそばにいた優香ちゃんも一緒なのに。
それなのに俺はきっと誰かのせいにしたくて、勝手に優香ちゃんに八つ当たりして傷つけた。本当にごめん……!!
冷静になった今は、この間言ったことなんか一ミリも思ってないから!だから、優香ちゃんも忘れてほしい!」
優希くんの声には必死さが伝わってきた。
優希くんは………やっぱり優しさの塊でできてる人なんだと思う。
でも……………だからこそ、あんなに怒らせてしまったってことはどれほど自分が悪いことしたのかが思い知らされる。



