雪は大きな声を出したあと、少し息を整えてから今度は優しい声で
「優香……1人で抱え込まないで……?」と言った。
あぁ、あたしは幸せなんだなって、改めて気づかされた。
逃げてるあたしに真剣にぶつかってきてくれて。
結局あたしは1人じゃ何もできないし、解決できないんだ。
「…………怖い…………明希がいなくなってから、これから先のことを考えると不安で仕方がない………。
真剣に向き合おうって思ったら、今度は大輔が事故にあって………あたしはもうどうすればいいのかわからないよ………。」
自分が思っていることを、ぽつりぽつりと小さい声で言っていくあたし。



