「それで水族館へ行った日の朝に明希は私に言ったの。
『今日優香に告って振られてくる!
それで俺は気持ちを切り替えて、優香と大輔の恋のキューピッドになるってやるって決めたんだ!』
って、笑いながら。
でも、目は笑ってなくて、あぁ真剣なんだなって思った。
『2人とも不器用だから俺が手伝うんだ』とも言ってたな。だから私ね、『本当にそれでいいの?』って聞いたんだけど、
『あぁ。後悔はしてない。
俺にとって一番大事な存在の2人だから、この2人には幸せになってほしい。』って言って、その目に迷いはなかったの………。
だから、優香ちゃん。
明希は2人に結ばれてほしいのよ?
1つくらい明希の願い、叶えてくれないかな?」
あたしは涙をこらえきれなくて、泣いてしまった。
それはもう何十回目の涙。
だけど今回の涙は何か違う気がした。
明希………明希は、どうしてそんなに優しいの………?
なんで………いつも自分よりも、周りを優先してくれるの………?



