「できることなら、その口を本当に思ってることしか言えないようにしてあげたいよ」


「もしそうなったら、俺の口は世の中に対する
不平不満しか出さないよ」


「ひねくれてるね。少しは素直になればいいのに」


「君の彼氏みたいに素直すぎる態度は、俺には一生まねできないよ」


「……確かにあいつの態度はわかりやすいけど、そこが可愛いんじゃない」


「君がそんな風にのろけるなんて、珍しいこともあったんだね。多分今年一番の驚きだよ」


「スルーしてくれればよかったのに、余計な一言を足さないでくれるかな」


「ご期待にそえなくてごめんね。面白いことはつっこまずにはいられないんだ」


「清々しいほどにいい性格だね」


「お褒めいただき光栄です」


「褒めてないよ。むしろ思いっきり嫌味だよ」