「祐樹くんが生きてくれていて、優里はきっと
喜んでいるわ。
私たちも、あなたが生きてくれていて、優里のことをこんなに悔やんでくれて、とっても嬉しいの。
ありがとう、祐樹くん」
「……っ、ふ……うぅ………あぁあああぁぁあ」
我慢が、できなかった。
目を瞑れば脳裏によみがえるあの笑顔を、もう現実で見ることはできない。
その事実は、しばらく俺を激しい悲しみから解放してくれることはなかった。
「……すみません。子供みたいに泣きわめいてしまって…」
やっと落ち着いたころには俺の目はパンダみたいに腫れていて。
お母さんは俺の顔を見ると、潤んでいた自分の目を拭って笑った。



