私の王子様

千尋「貴女は?それとあの子」



と、本から視線を私に移して言う。



「私は桜小路華。さっきのは小神茜。私も茜も呼び捨てで良いよ」



千尋「じゃあ、私も呼び捨てで良い」



「うん」



と言うわけで、お互いの名前は知れた。



と思っていると、



千尋「ねぇ」



と声を掛けられた。



「何?」



千尋「何で、私にしたの」



「え?」



千尋「私以外にも、あと数人は教室に残ってたはずだし」



あぁ。



「言い出したのは茜何だけど、私は千景の雰囲気が気に入りました」



千景「雰囲気?」



そう。