いや、浸かろうとした。



けど、嫌な予感がした。



一瞬、胸騒ぎと言うか、何と言うか。



茜「華?」



千尋「どうしたの?」



と、温泉に先に浸かった2人に呼ばれたが、嫌な予感がどんどん強くなっていく。



何故?



すると、



千景「は、華!!」



!!



敦「た、頼む、気付いてくれ!!」



微かだった。



茜「どうしたの?入ろ」



千尋「冷えるよ」



そう、2人に聞こえないぐらい。



幻聴とか、思い込みかも知れない。



でも、聞こえたのが本当だったら、手遅れになってしまったら。



そう思うと、私は助走を着けて、男湯と女湯を挟む塀に向かって走り出した。