「誰とどこにいようがお前の勝手だけどさ、その勝手な行動でまわりに迷惑かけんのやめろよ。」


やっと陸と仲直りできたのに…


どうしてそんなに冷たい目で私や雄飛先輩を見るの?

どうして私の恋を応援してくれないの?



陸は…大切な幼なじみなのに。



「…茜、俺帰っていい?」

「あ、はい…ごめんなさい。また明日」



複雑そうな表情をする雄飛先輩に、私はへらっと笑って手を振った。


「…あぁ。おやすみ」



そんな私を見て、雄飛先輩は少し不安げな表情を浮かべながらも帰っていった。

せっかくうまくいったのに、先輩まで巻き込んだりはしたくない。

…いつか、陸もわかってくれるはず。


今はそう信じることしかできない。



「さ、帰ろう。茜ママも心配してるんだからね」

「…うん。メグも陸も心配かけてごめんね?…おやすみ」

「おやすみー」



手を振ったけど、陸は目すら合わせてくれなかった。


…ごめんね、陸。


心の中でポツリとつぶやき、私は家に入った。