「俺の扱い雑すぎるんだよお前らっ!!」

「も~、陸ってば。いい加減私たちに頼ってないで自立しなよ?どうせ今日、遅刻ギリギリに起きたんじゃないの?」

「あ゛?自立しろは俺のセリフだっつーの!!」



そう言った陸は、私の頭に上から固いものをゴンッとぶつけてきた。

鈍器…!?


「いった!!何すんのよ!!…ってそれ、私のお弁当!!」



陸によって意図的にぶつけられたのは私の花柄の保冷バック。

当然、中身は今日のお弁当。


どうしてこいつが持ってるんだ…!



「お前んとこのおばさんが朝俺の家に持ってきたんだよ。つーか俺は朝5時に起きてランニング行ってたんだけど、まだなんか文句あるか?」



見下すようにフッと鼻で笑う陸に、私はいらっとする。


お母さんのバカ!!なんで陸に預けちゃうの!!

…まあ忘れた私が悪いんだけどさ!!



「いい加減俺の力なしで日常生活送れるようになろうね?茜ちゃん」

「ムッキー!!ムカつく!!」

「あれ?このへん猿いる?動物園から脱走してきたのかなー?あ、ここにいた。ごめんごめん、背が低すぎて見えなかった」



どうしてこいつはそんなにポンポン暴言を吐けるのかな!!

この暴言マシンガン!!!



「陸のバカ!」

「バカはお前だ学年ビリ」

「ビリじゃなくて下から5位だよ!」

「変わんねえよ」

「はぁ!?全然違うもん!!」



こんな奴じゃなくて、有馬先輩が私の幼なじみだったらよかったのに!!