【雄飛side】

「はぁ…話って、何?」



昼休みに呼び出され、俺は屋上で一人の女に視線をうつす。

相手はそう、古賀めぐみ。



こいつに呼び出された時点で内容は確実にあかねの事だろう。

親友で、幼なじみだから。


「…先輩は何回茜を傷つければ気が済むんですか?あんたがそうやっていつまでもフラフラするから…だから茜は!毎回傷ついて泣いてるんです!」


感情をぶつけるように怒鳴る古賀に、俺は何も言い返さなかった。

全部紛れもない事実で、こいつは何一つ間違ったことを言ってないから。



「…傷つけないでください。私の親友を…幼なじみを…!」


大きな声を出す古賀の瞳は、怒りか悲しみか、涙で潤んでいた。


「…ごめん」



理由はともあれ、茜との約束を破って瑠衣と会っていたのは事実だから。