ついに約束の時間が来てしまった。
私は待ち合わせの時間より10分ほど早く来て、待っていた。

今日は魔除けのものを持ってきた。なんかあったら怖いし、昨日あんなことを聞いてしまったから。別にその子が現れるかもしれないとかは全く思ってないけど。

待ち合わせの時間の5分前に、凛ちゃんがやっときた。お待たせー!と笑顔で来てくれたので少しホッとした。

そして、待ち合わせの時間ぴったりに龍之介先輩がきた。
「ごめんね~待たせたね。あれ透は?」と聞く。

透先輩ならまだ来てません。といい、私は周りを見渡し、確認する。
すると透先輩が走ってくるのが見えた。

無言。

龍之介先輩が、「透遅いよ~」と言うと透先輩は「ああ。すまん」と無愛想な笑顔で返す。

「ごめんね~透のやつ。いつもさ、こんな感じだからさ~……」と龍之介先輩は謝ってくれた。
「いえいえ、大丈夫です!!謝らないでください!」と、凛ちゃんが言うと
ありがとう、と返してくれた。

透は早く行きたそうにしている。
おい。お前ら早く行こうぜ。と催促する。

「………じゃあ、行こっか。」
私達は学校の2階にある理科室にむかって歩き始めた。