「瑞希、凛たんどこ?」

「ああ・・・買い物に行かせた。そろそろ帰ってくるから−−−−−烈司!早く診断結果を言ってくれ!」

「はあ?オメー診断結果って・・・」



聞いてどうすんだと最後まで言わなくても、ツレは切羽つまった表情で答えてくれた。



「内容次第で、凛が『無回答をしたこと』について、注意の仕方が変わってくるだろう!?」

「口出しするのかよ?」

「お兄ちゃんだからな!」

「そこは先輩と言えよ。」



〔★やってることは、お父さんとも言える★〕



ツッコミたいのを我慢していれば、乙女な顔で瑞希は言う。




「凛にはきれいに育ってほしいから、悪いとこはマメに治しておきたいんだ!」

「テメーが族の総長にしといて、それ言うのかよ?」

「言うぜ!そうだ、その通りだ!俺が凛を4代目にした!だから全力でサポートする責任がある!」

「開き直ってからの後押しかよ?」

「悪いか!?」



あきれる俺を気にせず、元総長は堂々と言った。



「俺と凛は先輩後輩でもあるが、兄弟なんだ!身体の怪我より心の怪我の方が厄介だ。そうだろう、カウンセラー!?」

「俺は占い師だ。」

「そっか!この場合、心理テストによる深層心理の解説ってことか!?なぁ解説者!?」

「俺の話聞けよ。」



天然でボケるツレに、タバコに火をくわえたままツッコむ俺。

そりゃあ、深層心理の解説はできるぜ?

占いの結果次第じゃ、相談者をカウンセリング的な意味でなぐさめるけどよー



(一緒にすんなよ。)



〔★瑞希は違いがわかってない★〕



俺を頼るのはかまわねぇが勘違いは困る。



「あのな−瑞希−」



瑞希に、カウンセリングとアフターケアの違いを説明しようとするが・・・



「ほら烈司!早く教えてくれ!凛が帰る前に〜!」



『聞く気はある』が、『俺の言いたいこと』を聞く姿勢じゃない。



〔★二人にズレが出ていた★〕