「瑞希がそこまで言うってことは、凛たんから相談されたんかよ?本人が『親』が原因だって、自己申告したんか?」
「ばっか!遠慮ばっかする凛がー−−言うと思うか!?」
だろうなー
言わないよな、凛たんなら。
未だに身元(住所・学校etc.)、あかしてくれないもんなー
「けどよー・・・」
不満げなマブダチに言った。
「『俺を信じて甘えろ!』って、瑞希は凛たんに言ったんだろう?今の調子が続けば、絶対に瑞希を頼るぜ?」
「・・・そう思うか?」
「俺の勘がそう言ってる。」
「だったらいいけどよー・・・」
みょうに色っぽい顔で、アンニュイな口調でつぶやく瑞希。
この無自覚に発動される色気に、何十人が『女』とだまされたことか。
『男でもかまわねぇー!』とぬかして襲ってきた馬鹿共がいたことかと・・・
しみじみと回想する。
〔★嫌な回想だ★〕
昔を思い出しながら、タバコを取り出してくわえる。
火をつけながら考えた。
凛たんの性格と、瑞希から聞いた凛たんの解答を頭の中でまとめてみる。
「瑞希、凛たんにクイズをした時、他に誰かいたか?」
「いや、俺と凛だけだ。」
「そうか。」
それで1つ確信する。
(たぶん凛たんは、深く考えずに答えたんだろうなぁー)
「つまり、二人っきりで遊んでたんですかぁー?」
「冷やかすなっ!兄弟水入らずの、何が悪いんだよ!?凛と俺は、だいたい2人っきりだぞ?」
「知ってる。」
はい、確信がもう1つ、追加されました〜
そういう時の凛たんは、100%瑞希に甘えてる。
(きっと甘えの延長で答えたんだろう。)
これは瑞希が言葉通りに受け取りすぎて、深く考えすぎてるだけだな。
(相手の立場に、凛たんの気持ちになって考えれば、本当の答えがわかるのによー)
俺の中で結論が出る。
(まだまだ凛たんは子供だな。)
答えあわせのために俺は聞いた。


