すぐに返事が出来ない俺の代わりに、瑞希が語る。



「それまで普通にクイズゲームしてたんだけど・・・俺、凛の地雷を踏んだかな!?」



深刻な相手を見て、なんちゃって双子の兄貴分スイッチが入る。

自然と断言していた。



「問題が悪かっただけだ。瑞希は悪くない。」

「けど!」

「瑞希としては、凛たんが『家族を助ける気はない』って発言したことがショックだったんだろう?」

「そうなんだよ!そこなんだよ!」



俺の言葉に、その通りだと連発する瑞希。



「俺も凛には、『親の言いなりになるな!』とは言ったが・・・無邪気な笑顔で『助けたい人がいない♪』とか言うところが心配なんだっ!!」

「そりゃあ、『ジャック・フロスト』って言われるわな。」



笑顔で人を凍らせる・・・っていうよりも、混乱させてるよな。



(でも烈司さん・・・そういう凛たん、嫌いじゃない♪)



〔★本人不在で、好感度が上がった★〕



なごむ俺をよそに、瑞希は語る。



「俺は両親そろって育ったわけじゃねぇからわからねぇーけど!親を、年上の身内を助ける気になれないってことは、それだけ凛は、家族に情がないってことなのか!?」

「落ち着けよ、瑞希。」

「あるいは家族に対して、心に傷を負ってるか!?拒否してんのか!?親に傷つけられたのか!?身内にいじめられてんのか!?幸薄そうだけど、ぶっちゃけどうなんだよー!?」

「落ち着けって!反抗期の可能性もあるんだぞ?」

「くそっ!!こんなことなら、交番じゃなくて、児童相談所に置いてくればよかったっ!」

「なぁ瑞希、俺の意見聞こえた?反抗期の可能性がー」

「凛にはまだ早い!可愛いさかりの凛に、反抗期は早いだろう!?」

「早くねぇーよ!逆に俺らの時と比べたら、遅い方だぞ!?」

「新米ヤンキーの凛にはまだ早い!携帯CMのお父さん犬もそう言ってる!戌年があるぐらいなんだぞ!?」

「どんな基準!?てか、干支をからませるな!個人差はあるが、みんなに来るんだよ!反抗期は!!」

「凛にはまだ早い!」

「どんだけ子供扱いしてんだよ!?」



〔★瑞希時計では早いらしい★〕