「凛たんは瑞希の前では『子供』なんだ。特に瑞希と2人の時だけは、心を許して自分をさらしてる。」

「俺といる時にか?」

「自覚ねぇーの?瑞希と一緒にいるの時が、1番良い顔してんだよ。」

「そ、そうか??自分じゃわかんねーけど・・・でも、それと『助けたい人がいない』って返事はー!?」

「無回答で返したのは、単純にお子ちゃま回路で、『自分が1番助けたい人がいなかった』からだ。」

「いや、凛のことだから、マジでテロが起きたら、普通に全員助けるだろう!?」

「瑞希〜話、脱線させんなよ?それはそれ、これはこれ。『2人きり』でするゲームだからこそ、そう答えたんじゃねぇの?」

「はあ?」

「ブラコンなのは瑞希だけじゃない。『2人だけの時』は、弟分として凛たんは瑞希に甘えたいんだ。その気持ちを、考えナシで口にしたんだよ。あの天然ちゃんは?」

「えっ!??まさかー・・・『子供らしく、思ったことを口にした。』ってことか!?」

「ビンゴ♪瑞希を好きすぎるあまりに、ゲームとはいえ、家族のことが頭からぶっ飛んだだけだろう〜?俺でもよくあるし。」

「マジか烈司!?お前、あんなに良いご両親を忘れるとか罰当たりすぎんぞ!?」

「俺より凛たんだろう?必ず、両親を好きでいなきゃいけないルールはない。大切にできる相手がいて、その相手との再会を信じてたから、6年間を耐えてこれたと思うぜ?」

「凛が・・・そこまで俺を?」

「瑞希と2人だけの凛たん、無邪気だぞ?気持ちが出会った頃にもどってるのか・・・あるいは、当時の気持ちのまま、心の成長が止まっているのか。」

「・・・愛情不足なのか?」

「瑞希が満たしてるから不足はないだろう?無償の愛ってやつを、瑞希は凛たんに与えてやれてる。」

「そうなのか・・・?」

「そうだ。」



戸惑うマブダチに断言した。