わざとじゃねぇとわかってるが、気が利く凛たんと比べると、可愛いさがなぁ〜♪

ひいきを抑えながら、凛たんに笑いかける。



「帰ってるよ〜凛たん♪ただいま♪」

「おかえりなさい、烈司さん!」



コンビニ袋を下げた凛たんこと、凛道蓮がちょこちょこ歩きで近寄ってくる。

チョコちゃんのあだ名通りマジ可愛い。

癒されるね。

疲れを忘れるわ。



〔★『ジャック・フロスト』は忘れるな★〕



気の利く凛たんが、話しかけてくる。



「烈司さん、なにか飲まれますか?瑞希お兄ちゃんの分と一緒に、ご用意しますよ?」

「サンキュー、あとでな。ところで凛たん、瑞希とクイズゲームしたのか?」

「烈司!?」



瑞希からは、けん制の込められた声で呼ばれたがスルー。

せっかく、ターゲットから話しかけてきてくれたんだ。

それを自然な流れで、話さない手はない。

聞かれた方も、警戒なく答えてくれた。



「はい、しましたが?」

「じゃあ、烈司さんからも凛たんに、クイズを出していいかな?」

「いいですけど・・・?」



不思議そうにしつつも同意する凛たんと、その背後で『なに始める気だテメー!?』とメンチを切る瑞希。



「ありがとう、凛たん♪すぐ終わるから・・・な?」



前者は凛たんに、後者は瑞希への言葉。

戸惑うツレに、アイコンタクトで『黙ってろ!』と伝えてから凛たんに聞いた。



「質問で〜す。」

「はい。」

「『あなたの町でテロ事件が発生しました。その時あなたは、次の家族のうち、誰を最初に助けますか?』って問題なんだ、凛たん♪」

「え?」

「れーじー!?」



〔★瑞希と同じ質問だった★〕