しびれを切らした瑞希が叫ぶ。



「烈司!」

「わかった!わ−か−り−ま−し−た−。」



(こりゃあ時間かかるが、1から瑞希に説明するか〜)



「早く早く烈司!早くしないと凛がー!!」

「ただいま帰りましたー!」

「凛!?」



うん、帰ってきちゃったな。



瑞希の台詞にかぶる可愛い声。

帰宅の言葉と共に帰ってきたのは、問題の後輩だ。



〔★時間切れである★〕



買い物を終えた凛たんが降臨♪

本日の凛たんは、和風なシルキロールで口元を隠しており、服装も大正風の和柄の洋服。

髪は、コーディネートに合わせて、毛先が真っ直ぐ下を向いているサラサラヘアーだ。



(さすがモニカ。文明開化系をイメージした可愛い服着せてんじゃん♪)



〔★モニカ作、大正デモクラシーファッションだ★〕



満足しながらながめる。

似合うと誉める前に瑞希が言った。



「は、早くないか凛!?」



服ではなく、帰ってきたタイミングについて口にする。

これに凛たんはウキウキで答える。



「だって〜♪瑞希お兄ちゃんを〜お待たせするのは〜悪・・・あ、烈司さん?帰られてたんですね?」



瑞希との話の途中でも、俺だと気づけば声をかけてくれる凛たん。

これが円城寺なら、瑞希一直線で、先輩の俺を無視して、マシンガントークしやがる。



〔★愛ゆえに、気づかない大河だ★〕