私の彼はオイルの血

放課後。

教室の窓側で千明と弁当。


千明からは質問攻めだった。
「なんであのイケメンと知り合いなの?どこで知り合ったのよ!」


私はハシを持って千明の弁当を物色。
「聞きたい気持ちもわかるけど、私の心は傷付けられたんだから、千明の特製タマゴ焼きを一個もらって癒してもらわないと」


千明は女子力が高い。弁当は全部自分の手作りだ。千明のタマゴ焼きは具沢山で美味しい。


急かす千明に朝起こった出来事を全て話した。

でもドキドキした事は内緒だ。


「ふーん。
この学校にこんな子いたんだ……か、何やら意味深ね」
ハシを片手に千明の推理が始まる。


「意味なんてないよ。私が小さいのをバカにしたいだけよハグング」私は千明のタマゴ焼きを頬張ってご飯をかき込んだ。


「見て、噂をすれば彼よ」

千明が窓の外をハシで指すとアイツがいた。

ん?

隣りにいるのは蘭香さんだ。


「美男美女ねぇ〜」
千明はウットリと見とれている。


桜ノ宮 蘭香(サクラノミヤ ランカ)
私達と同じ高2。身長170センチのスレンダーな美女。私と同じ黒髪のロングヘアーなんだけど、私とは雲泥の差。彼女は学年トップの才女。家は大金持ち。スポーツも万能。何をやらせても完璧。全校生徒からは「蘭香さん」と呼ばれて慕われている。

でも、そんな蘭香さんがなんであんなヤツと?やっぱり蘭香さんもイケメンには弱いのかな?


「親戚らしいわよ。あの2人」


どこから仕入れてくるのかその情報?親友ながら恐ろしい。