サワーチェリーパイ 6ピース

「まずそうだなってヒドくない? 一生懸命やったのに! 」
「正直な感想だろうが、もうちょっと料理うまくなれよ」
「ひどーい! 」


泣くフリは上手い、歌手を目指しているだけあって。


そう思って、スンスン鼻を鳴らしているここちの頭をはたこうとしたが、顔を上げたら本当に泣いていた……。


なんだ、いきなり。


「三次のために……、デート誘ってくれてうれしかったから……」
「う、悪いな。俺は、そういうの苦手なんだよ」
「だったら、ちゃんと言ってよ! 」


泣いてたと思ったら、すぐにコレだ。


冗談じゃない、俺は完全にコイツに振り回されている。


ダメだこのままじゃ、俺は男なんだから女に振り回されるなんておかしい。


「ここち、俺はダメだ。お前がものすごく苦手だ、ふざけてたかと思うとすぐに泣くし、それに……何もできないのはイヤだ」


別れの言葉のように聞こえたんだろう、正直に言った言葉が。